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大崎上島リトリート


例外を生きる
AIの台頭により、私たちの学びの意味は静かに変わり始めています。数学の解き方や法律の解釈など、答えのある知識はAIが瞬時に提示できるようになりました。しかし人生を形づくるのは、平均から外れた例外的な出来事です。病気や出会い、失敗や偶然といった経験にどう向き合うかが、その人の個性を生みます。教育もまた変化しています。解き方を学ぶプロセスは思考の土台となり、AIの答えを見極める力を育てますが、知識そのものはやがてAIが補助します。これから重要になるのは、不確実さに耐え、矛盾を抱えたまま考え続ける力です。例外と向き合う経験の中にこそ、人間らしい創造性と学びが生まれていきます。

Ellie Taniguchi
4月1日読了時間: 3分


瞑想とは?
瞑想とは、今ここで起きていることに気づく時間です。宗教とは無関係の、シンプルなテクノロジーともいえます。姿勢を整え、骨盤を立て、背骨を自然に伸ばして座ります。床でも椅子でも構いません。目は軽く開くか閉じ、手は楽な位置に置きます。瞑想は修行ではなく、特別な状態を目指すものでもありません。思考を止める必要もありません。呼吸、体の感覚、周囲の音、鳥の声や風の気配など、今起きていることに気づきます。思考が浮かんだら、気づいて戻るだけです。眠ければ休み、辛ければ中断してください。それもまた、今のあなたの状態です。

Ellie Taniguchi
3月31日読了時間: 2分


対話の中で生まれるもの
今振り返ると、私が対話を意識し始めたのは、 20年ほど前に心理学のカウンセリングを受けてからだと思います。 当時私は、システム開発の会社を経営していました。 社員は契約社員を含めて20名ほど。 自分で立ち上げた会社です。 拡大基調で黒字だったにも関わらず、 ちょっとしたボタンの掛け違いで、急に経営が傾いた頃でした。 毎日、資金集めに奔走し、 夢と責任の重圧で、心身ともに疲れ果てていました。 それでも、やっとの思いで黒字化に戻し、 あとは少しずつ回復するのを待つだけ、というところまで持って来ることができました。 ただ、カウンセリングを受けた理由は、それが直接の原因ではありませんでした。 たまたま、その心理学の会社から仕事をいただくことになり、 ビジネス理解のためと、興味もあって受けてみたのです。 そのカウンセリングは、プロセス指向心理学という考え方に基づくものでした。 問題を解決することを目的とするのではなく、 「今起きているプロセス」に耳を澄ませるアプローチです。 症状や葛藤、違和感、偶然の出来事。 そうしたものを取り除くべきものではなく、 意味

Ellie Taniguchi
3月29日読了時間: 5分


世界が分断されなくなるとき
最近、世界のさまざまな場所で、民主主義がうまく機能していないという話を耳にするようになりました。 選挙の分断。 政治の極端化。 社会の対立。 こうした問題は制度の問題として語られることが多いのですが、もう少し静かなところにも原因があるのではないか、そんな気がしています。 それは、人の中にある「正しさ」です。 いまの社会では、「正しいこと」が強く求められます。 正しい意見。 正しい行動。 正しい言葉。 もちろん、正しさそのものが悪いわけではありません。 けれど、人が「自分は正しい」と強く思ったとき、世界は急に二つに分かれます。 正しい側。 間違っている側。 その瞬間に、世界は分断されます。 しかし、本当に世界はそれほどきれいに分かれるものなのでしょうか。 本当の世界は、もっと曖昧で、もっと重なり合ったものです。 そして、誰もが世界の一部しか見ることができません。 つまり、世界をきれいに二つに分けること自体が、少し無理のある見方なのでしょう。 それでも私たちは、なぜこんなにも強く世界を二つに分けようとするのでしょうか。 正しいか、間違っているか。 味

Ellie Taniguchi
3月15日読了時間: 3分


自分を愛せなくてもいい
先日書いた「自己愛と戦争」という文章について、 公開したあとで、ひとつ気になったことがありました。 その記事では、私はこう書きました。 現代社会では、多くの人がどこかで 「自分はまだ十分ではない」 という感覚を抱えています。 広告やSNSは、常に「もっと良くなれ」と語りかけます。 もっと成功しろ。 もっと魅力的になれ。 もっと価値のある人間になれ。 そうしたメッセージの中で、私たちは知らないうちに、 自分の存在そのものに自信を持てなくなっていきます。 前回の文章では、その流れの中で エーリッヒ・フロムの言葉を紹介しました。 「愛は感情ではなく、能力である」 そして、その中心には自己愛がある、と。 けれど書き終えたあとで、 ひとつ気になったことがありました。 「自分を愛しなさい」という言葉が、 もしかすると別の圧力として聞こえてしまうのではないか、 ということです。 つまり、 『もっと成功しなさい。 もっと魅力的になりなさい。 もっと価値のある人間になりなさい。』 の後に、 『もっと自分を愛しなさい。』 が加わってしまう。 けれど、私が伝えたかった

Ellie Taniguchi
3月11日読了時間: 2分


自己愛と戦争
最近、世界のあちこちで、戦争の気配が聞こえてくるようになりました。 ニュースとしては遠くの出来事でも、どこか落ち着かない空気があります。 歴史を振り返ると、戦争は突然始まるわけではありません。 その前には必ず、人々の心の変化があります。 現代社会では、多くの人がどこかで 「自分はまだ十分ではない」 という感覚を抱えています。 広告やSNSは、常に「もっと良くなれ」と語りかけます。 もっと成功しろ。 もっと魅力的になれ。 もっと価値のある人間になれ。 そうしたメッセージの中で、私たちは知らないうちに、 自分の存在そのものに自信を持てなくなっていきます。 フランスの思想家、エーリッヒ・フロムは、その著書『愛するということ』の中で こうした社会の状態を深く分析しています。 自分に確かな感覚を持てないとき、人は安心を外側に求めます。 国家 イデオロギー 集団 そこに自分を重ねることで、自分の存在を支えようとします。 すると、人は 「自分たち」と「敵」 を作り始めます。 そしてそのとき、暴力は正当化されやすくなります。 フロムは言いました。 『愛は

Ellie Taniguchi
3月9日読了時間: 2分


何かが静かに変わりはじめるとき
人生には、 これまで確かだと思っていたものが 少しずつゆらぎはじめる瞬間があります。 劇的な変化ではなく、 大きな出来事でもなく、 けれど、どこかで 静かに—— ほとんど気づかれないほどのゆらぎとして。 そんなとき、 私たちは少し違う仕方で 耳を澄ませはじめるのかもしれません。 ここを訪れる方々の多くが、 まさにそのような境界に立っていることに、 私は次第に気づきました。 答えを探しているというよりも、 まだ名づけられない何かが 内側で形づくられようとしているのを 感じている人たち。 Our Approach は、 そんな場所から生まれた文章です。 それは方法論ではありません。 何かを信じてもらうための思想でもありません。 ただ、 生命の微細な動きに、 自然に、 そして自分の内側で起こりつつあることに、 もう少し丁寧に耳を澄ますための ひとつの視点です。 もし、いま あなたがそのような境界に立っているのなら、 きっと響くものがあるかもしれません。 こちらからお読みいただけます。 → Our Approach

Ellie Taniguchi
3月5日読了時間: 1分


春はもうすぐ
2月も数日が過ぎ、先日は少し暖かい日が続き、そのまま春が来るかと、ほんの少し心踊る気持ちになりました。しかし、やはりまだ2月。このブログを書いている頃、日本には今年一番の寒さがやってきています。
暦の上では、2月4日から立春を迎えました。体感としては一年で最も寒い頃ですが、厳しい寒さの中でも、土の中では少しずつ春への目覚めが始まっています。この寒さのピークを越えれば、心や身体がゆるみはじめる季節が、ゆっくりとやってくるでしょう。
慌ただしい日常から少し離れ、静かな場所で過ごす時間。春という季節の気配を、体ごと味わっていただけたらと思います。

Ellie Taniguchi
2月8日読了時間: 2分


リトリートってなに?
夕方、空を見上げると、水彩画のように美しい空。 お盆が過ぎ、少しずつ秋の気配がやってきた。 蝉の声が少し減り、庭からは秋の音色が聞こえ始めている。 リトリートって、何?っていう質問をよくいただく。 私の考えるリトリートとは、『日常を離れ、内なる声に出会う旅』。 私たちの日常は、忙しさや情報の洪水に満ちている。他者の評価や社会のスピードに合わせて生きるうちに、自分自身の感覚や本当の願いを見失ってしまうことも少なくない。 リトリートでは、その流れから一歩離れ、静寂や自然に身をゆだねてみる。 心をゆっくりと澄ませることで、外の喧騒にかき消されていた「内なる声」が、少しずつ聞こえてくる。 最近、あまり元気が出ない。ずっと努力しているのに、結果が出ない。 実はそれは、自分の心の声を聴かず、頭に心が乗っ取られている状態なのかもしれない。 その声は微細で、たとえ聴こえていたとしても、過去の経験や思い込みでその声を無かったことにして、とりあえず前に進む「努力をする」。 でも、前に進めない。なぜなら、無意識が「そっちじゃないよ」ってブレーキをかけているから。...

Ellie Taniguchi
2025年8月22日読了時間: 2分


七夕:本当の願いと出会う夜
7月13日、大崎上島で七夕イベントを開催しました。 テーマは、「自分と深く繋がり、本当の願いを書き記す、大人の七夕」。 短冊に願いを書くという日本の伝統を、ただの風習ではなく、自分の内面と向き合う時間として味わっていただきたい――そんな想いで企画しました。...

Ellie Taniguchi
2025年8月12日読了時間: 2分


蒼庵(そうあん)
私がこの島でリトリートの拠点としているのは、歴史ある一軒のお屋敷です。 かつては望月さんという方が建てたもので、この島で一番早く人が住み始めたと伝わる「海からは見えない」小さな集落の真ん中にあります。 石垣と塀に囲まれたその姿は、まるで小さな城のようで、かつては「殿屋(とのや)」という屋号で呼ばれていたそうです。 その後、長く住まわれていたのは、この集落に代々暮らし、多くの土地を所有していた惠良さんという方でした。 私が初めてこの家をリトリートの拠点に選んだ時は、その歴史を尊重し、「惠良邸」と呼んでいました。 けれども、東京との二拠点生活を終え、この島に本格的に移り住むことを決めたとき、ある友人がこう言ったのです。 「これからは、エリーさんのエネルギーをもっと体現するような名前をつけたほうがいいと思う。」 その一言がきっかけで、この場所に新しい名前を贈ることにしました。 その名は──「蒼庵(そうあん)」です。 「蒼」は、ただの青ではありません。 空のかなた、海の深淵、森の奥に潜むような、静けさと奥行きを湛えた色。 どこか時間を超えて、古層の記憶に

Ellie Taniguchi
2025年8月11日読了時間: 2分


大崎上島との出会い
大崎上島と初めて出会ったのは、約12年前のことでした。 ふとしたきっかけで訪れたその島は、瀬戸内海に浮かび、船でしか辿り着けない特別な場所。 静かな海、ゆるやかな時間、そして人のあたたかさが、初めての旅の印象として深く残りました。...

Ellie Taniguchi
2025年8月10日読了時間: 2分


東京から離島へ
この春、私は東京から広島の離島・大崎上島(おおさきかみじま)に拠点を移しました。 現在、この島でリトリート・センターを運営しています。 日々の生活から少し距離をとり、自分自身と静かに向き合う時間を過ごせるような、安心して「立ち止まる」ことのできる場所です。...

Ellie Taniguchi
2025年8月5日読了時間: 2分


The Heart Revolution
そもそも私が大崎上島でリトリートをするようになったのは、心のような人の内側の世界が変わることによって、現実が全く変わったように見える、そんな体験を個人的に過去に幾度もしたことがスタートポイントだったかもしれない。 一番顕著だったのは、プロセス指向心理学のカウンセリングを受け...

Ellie Taniguchi
2025年5月12日読了時間: 3分


音浴リトリート
朝起きて、朝食を作り、バスケットに入れて、みんなで海岸に向かう。 1人がおもむろに、ハープを弾き始める。 柔らかなメロディが、ハーモニーになる。 その音に合わせて、鳥がさえずり、波が打ち寄せる。 知らない間に、私が音になっていく。

Ellie Taniguchi
2025年5月11日読了時間: 1分


瞑想という習慣
現代の私たちは、 常に情報の波にさらされ、 止まる間もなく「次のこと」へと追い立てられています。 SNSで何かを追いかけてしまう メールの返信に追われて気づいたら1日が終わる 自分が何を感じているかも分からないまま、次の週が始まる こんな時代だからこそ、 「立ち止まる力」=瞑想が求められています。 瞑想をすることで、どう変わるのか? このコースでお伝えしたいのは、 「瞑想=特別な状態に入る技術」ではなく、 日常の中に“静けさ”を取り戻す方法です。 朝、雑念ではなく「今」に意識を置くことで、集中力が変わる 感情の波に呑まれる前に、自分を見つめる余白ができる 内側から静かに湧いてくる“選ぶ力”が育つ それは、 プレゼンを控えた起業家にとっても、 創造の波に乗りたいアーティストにとっても、 バランスを取り戻したい会社員にとっても、 「本来の自分の軸」に戻る時間となるでしょう。 🌿 こんな方におすすめです: 瞑想を始めたいけれど、何から始めればいいか分からない 忙しい中でも、自分を整える時間を持ちたい 感情や思考に流されず、自分で選びとって生きたい 1

Ellie Taniguchi
2025年4月24日読了時間: 2分


春はもうすぐ
この時期は天気が周期的に変化し、寒暖を繰り返しながら、少しずつ春に近づいてゆく。 先日までの、 冬が永遠に続くかと思うような寒波も去り、今日は春を思わせる気温になった。 梅の花が咲き始めたら、春がすぐそこまでやってきているあかし。...

Ellie Taniguchi
2025年3月12日読了時間: 1分


自らを深く受容すること
自分を深く受容することは、本来の自分として生きるための土台となります。 人は無意識のうちに「こうあるべき」と自らを縛り、他者の評価に左右されることが多いですが、自己を受け入れることで、そうした外的な基準から解放され、内なる平和と調和を得ることができます。...

Ellie Taniguchi
2025年1月31日読了時間: 1分


自己変容とは?
自己変容( Self-Transformation)とは、自分自身の内面や生き方が根本的に変化するプロセスのことです。ただ表面的な成長やスキルの向上ではなく、価値観、意識、思考のパターン、行動の根本にあるものが変わることを指します。 この変容は、意図的に起こすこともあれば、人生の出来事や危機的な状況によって自然に引き起こされることもあります。たとえば、深い内省、心理療法、スピリチュアルな体験、大きな人生の転機(病気、別れ、キャリアの変化など)を通じて自己の在り方が変わることが多いです。 自己変容の特徴としては: 新しい視点の獲得:今までの思考の枠組みを超え、世界や自分自身を異なる角度から見るようになる。 アイデンティティの変化:自分が誰であるか、何を大切にして生きるのかが根本的に変わる。 行動や選択の変化:以前は選ばなかった道を選び、異なる生き方を実践するようになる。 深い受容とつながり:自分自身や他者、世界とのつながりをより深く感じるようになる。 これはまさに「蝶の変容」に似ています。幼虫がさなぎを経て蝶になるように、自己変容もある種の「死と再

Ellie Taniguchi
2025年1月31日読了時間: 2分


大崎上島リトリート:シンクロニシティと変容の旅
大崎上島は、単なる静かな島ではありません。ここは、人生における隠れたつながりや意味のある偶然が自然と現れる場所です。このリトリートは、人生の転機に立ち、明晰さや再生、そして自身の道をより深く理解したいと願う人のために設計されています。 1. 島が映し出す内なる旅...

Ellie Taniguchi
2025年1月30日読了時間: 2分
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